Q-SHOTAROの日記

若い頃は、あんなに痩せていたのに……

空手部リンチ殺人事件

どうも、あの忌々しい事件「拓殖大学空手部リンチ殺人事件」を知る人とそうでない人の温度差を感じる。
 
空手界を震撼させた大事件である。
 
その時、私は知った。
自分たちの流派・団体とは関係なくとも、ましてや組手試合のルールなどは、
言うまでもなく、世間には空手は空手なのであると。
フルコンも伝統派も関係なく、ごちゃまぜで語られる。
 
連日、国営放送では空手バッシング!
空手のかの字も知らない者にコメントを求めている。
 
 
では、その「拓殖大学空手部事件」とは、どうのような事件であったのか、
盧山初雄先生の著書を引用し、解説しよう。
 
十数年前に、某大学の空手部で上級生が下級生に暴力を加えるというリンチ事件があった。
その大学の空手部は、歴史と伝統があり、大学空手界の中では一大勢力を誇っていた。
その空手部員が、リンチ事件を起こしたことは、空手界のみならず社会的にも大きな問題となった。
私は、この事件を知ったときに、当事者に対して激しい怒りを覚えた。
テレビを見ながら拳が震えた。正しい術を身に付けていないから、下の者に暴力をふるうような人間になるのだ。
指導者は何を教えていたのか、その人間は何を学んできたのか。
こんな事件があるからこそ、空手のイメージが改善されないのである。
私の怒りは頂点に達したのだった。
 
盧山初雄著『我が武道空手』学研 164頁 原文そのまま)
 
 
私の補足。
十数年前:私が高校三年生の春であった。
 
リンチ事件:4年生が2年生に空手着を洗うように指示。2年生が1年生に4年生の空手着を洗うようにたらい回しにした。
ところが、1年生が洗濯を忘れ、2年生が4年生に叱られた。
これを2年生が洗濯し忘れた1年生を道場に呼び出し、正座をさせた状態で腹部に蹴りをいれた。
1年生は内臓破裂で死亡した。
しばらくして、名門:拓殖大学空手道部は廃部となった。
 
 
一大勢力:日本最大勢力の日本空手協会の幹部の大半が、拓殖大学出身者。
いわゆる内弟子制度、正しくは研修生制度を作った組織。
故中山最高師範、センセーカナザワこと金澤弘和氏(現国際松濤館)、
極真バッシングでおなじみの故高木房次郎氏らが、OBとしている。
 
 
社会的にも大きな問題:さきほどのNHKの連日の空手バッシングなどを私は記憶している。
 
 
私のブログ仲間ーで、この事件を知っているのは、240さんと仁勇先生ぐらいだろうか?