平安五段
平安五段って、結構、謎めいている。
あの天才:糸州安恒が念入りに作った平安シリーズの最終にあたる型なのだからだ。
何が謎か?
短すぎる!?
いつもの通り、ソースを考えてみよう。
1:左右に、内受け+逆突き+水流れの構え(脇構え)または鉤突きともいえる。
これは、公相君大がソースですね。
しかし、水流れの構えは、何の意味があるのか?
私は、当初、ソースはナイハンチと思っていたが、チントウだ!
2:下段交差受け(松濤館では十字受け)、上段交差受け、両手をこね回し拳槌+追い突き。
ソースは、チントウ。
チントウでは、四股のままこね回す。
3:四股立ち下段払い+逆方向に拳槌払い
ソースはバッサイ系
4:肘当て+内受け
ソース不明
5:浮足からの両下段払い(交差受け)
ソースは、チントウ。
6:後屈下段払い
ソースは、チントウ。あるいは慈恩。
それと、平安四段の膝蹴りのソースもチントウかもしれないですね。
平安シリーズの最後はチントウをベースにしたと言わざる得ない。
何故?
平安シリーズは、
平安初段は公相君
平安二段は基本的には鍛錬型だが、公相君、ジッテ
平安三段はチントウ、ナイハンチン
平安四段は公相君、慈恩
がソースである。
糸東会の公式見解は、糸州が公相君など首里手の型をベースにとなっている。
が、三段と五段には公相君の影響がない。
これ如何に?
つまり、平安シリーズは、初段・二段・四段の公相君ベースのグループと、
三段・五段のチントウ ベースに分かれるということで、
最終型の五段はチントウということになる。
首里手の最終型である五十四歩を採用しなかったのである。
これも何故?
おそらく、小学生に教えるレベルか否かではなかっただろうか?
公相君・チントウには、二段蹴りがあるが、それも削除され、
初心者がやり易いように、構成したと思われる。